2013ドンカスター・セントレジャー開催2日目

今年も愈々最後のクラシック・レースが近付いてきました。9月第2週のドンカスター競馬場セントレジャー開催。去年と同じく初日にはパターン・レースは無く、二日目の昨日は牝馬によるG戦2鞍。

最初は日本中央競馬会がスポンサーとなっているセプター・ステークス Sceptre S (GⅢ、3歳上牝、7ハロン)。馬場が good to soft と渋り、2頭が取り消しての8頭立て。3歳馬6頭に古馬2頭というメンバーですが、このレースはここ11年で3歳馬が10回も勝っており、今年の1番人気(15対8)モーリーン Maureen も3歳馬。シーズン初戦にフレッド・ダーリング・ステークス(GⅢ)に勝ち、英愛1000ギニーで共に6着とGⅠを経験した実力が評価されています。
レースは古馬のスイッチャー Switcher が逃げ、これをマークして先行したモーリーンが一旦は先頭に立ちましたが、後続も次々と仕掛ける激しい展開。最後に抜け出したのは最後方に付けていた4番人気(8対1)の伏兵ナージス Nargys で、逃げ粘ったスイッチャーに1馬身4分の3馬身差を付ける逆転劇でした。混戦のハナ差3着には2番人気(11対4)のウイニング・エクスプレス Winning Express が入り、モーリーンは最後頑張り切れず5着敗退。

ルカ・クマニ厩舎、アンドレア・アトゼニ騎乗のナージスは、前走ポンテフラクトのリステッド戦でも9着と成績は今一つでしたが、重馬場は得意な3歳馬。4番人気はやや付け過ぎと思われていましたが、ブックメーカーの目は確かでした。

続いては牝馬のセントレジャーとも呼ばれるパーク・ヒル・ステークス Park Hill S (GⅡ、3歳上牝、1マイル6ハロン132ヤード)。セントレジャーと同じ3歳限定戦でしたが、1991年に古馬にも開放されると同時にGⅢに降格、その後2004年にGⅡに復帰して現在に至っています。
今年は1頭取り消しての9頭立て。3歳馬5頭に対し古馬4頭という陣容で、オークス3着の3歳馬ザー・ラーク The Lark が15対8の1番人気に支持されていました。

レースここも古馬のコケット Coquet が逃げる流れ。残り2ハロンで思わぬアクシデントが発生します。2連勝中の2番人気(2対1)シール・オブ・アプルーヴァル Seal Of Approval が踵を踏み外してか落馬。馬は直ぐに立ち上がって入り始めましたが、鞍上ヘイリー・ターナー騎手はそのまま病院へ。結局この日は入院して検査と言うことになりました。彼女は7月にも落馬して足首を負傷、傷も癒えて復帰して間もない事故。
一方、レースは最後方から進んだ本命ザ・ラークが実力を発揮して抜け出し、ドイツから転じたフィズ Phiz に1馬身4分の1差を付けて期待に応えています。4馬身差でアルタ・リリア Alta Lilea が3着。1着から3着までを3歳馬が占める結果となりました。3歳馬がこのレースを制したのは、2009年のザ・ミニヴァー・ローズ The Miniver Rose 以来4年振りのこととなります。

マイケル・ベル調教師、ジェイミー・スペンサー騎手共にパーク・ヒルは初制覇。オークス3着の後、フランス遠征(サン=クルー競馬場のマユレ賞GⅡ、5着)は期待外れでしたが、どうやら作戦の失敗が敗因だったのこと。クラシックの3着が伊達では無いことを証明しました。

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